母から義理の母への不可解な電話(2023年6月28日)
妻の母親からの連絡で、今日、私の母親から突然に電話があったとのこと。
義理の母は認知のことを知っているので、注意深く対応していただいたようなのですが、その際、私の母がまったくおかしいとは感じられず、近況を報告し合えたということで嬉しかったそうです。その喜びからその報告の電話となったようでした。
翌日、本当に普通に会話が出来たのだろうかと気になり、母にビデオ通話をします。
「昨日、電話したんだって?」
と話すと、
「え?私が電話した?」
と不思議そうで記憶にない様子。やっぱり……。
やがて「そういえばしたような気がするね……」
と記憶が甦ってきたかな……。うん、その調子!
「ああ、確かに、したわ。色々とお世話になった人たちにお礼の電話をしたのよ」
へ?お世話になった人?と予想外の答えにびっくりし、何のことかと尋ねてみると、
「お父さんのことで、今回お世話になったでしょ?」
これって、もしかして……。
「香典を色々な方からもらったから」
やっぱり。
十数年前に亡くなった父のことです。おそらく、その後の時間の経過を忘れてしまったのでしょう。父が亡くなったばかりという気持ちになり、香典をいただいたお礼をしなきゃと電話をしたようなのです。
ただ、そのことを冷静に真面目に指摘しても、母も理解できずに困ったり反発したりするかも……と思い、
「そりゃ、みなさんビックリしたでしょ。だってもう十数年前の事だから。お母さん、義理堅いと思われたかもね!」
とふざけたように話すと、一瞬、「あれ?」という表情で「間」がありました。
おそらく自分が何かを間違えていると感じたのでしょう。
さらに母の面子を潰さないようにとわざとニコニコして「まぁ、それも良いかもね!」と答えておきましたが、時間の経過を忘れてしまうという母の認知障害をさらに確認することになりました。
その数週間後、帰省した際に謎が解けました。
机の上に、十数年前の父が亡くなったときの香典の記録が置かれていたのです。誰から香典をいただいたかのリスト。そして、そのときに頂いた手紙なども。
おそらく母親が部屋を片付けしているときに、どこかの引き出しの中から見つけて出してきて、そして、それを見て、昔の事だとわからず、現在進行形の事だと勘違いしたのに違いありません。
それにしても……、一体どれだけの人に電話をしたのやら?そして、皆さん、電話を受けてびっくりされたことでしょう。
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