代理人カードを作ってみたが、その後意外な結果に……(2023年8月1日)

2023年9月3日




届いたカードと、ようやく探し当てた初期パスワードの手紙
(プライバシー保護のため、一部修正しています)

さて、7月、これまでの記事でご覧のように、3回連続毎週の帰省となったのですが、その1回目の帰省。そのミッションの一つは……、こちらの記事の続きです。

認知症になると銀行口座は凍結されるのか?その実態は……、と調べたら意外な事実が!(2023年7月1日)

そう、代理人カードの作成です。

母も賛成してくれたので、一緒に郵便局に向かい、代理カードを作りたいと言ったところ、いつもお世話になっている親切な局員さんが怪訝な表情。

どうやら、いままで、そうしたリクエストは受けたことがないという感じでした。後に調べてみてわかったのは、ゆうちょは多くの銀行と違い、暗証番号を知っていれば、ATMで通帳だけで引き出しもできるため、たとえば、親が通帳を持ち、子供がカードを持つ、あるいはその逆ということが結構行われているようなのです。

事実上、代理人カードのような使い方ができますから、わざわざ代理人カードを作る必要がないのではないか……ということのようでした!確かに。

でも、今回、どうしても代理カードを作りたいという、ちょっと特殊な事情がありました。

実は、母が持っている本来のカードは長年の使用でかなり痛んでおり、あげく、切れ目も入っている状態。遠からず、カードの交換が必要になりそうなのです。

新しいカードを作るとなると暗証番号をまた新たに設定をしなければなりません。このところ記憶の衰えはじめている母親は、新しいデザインのカードと新しい暗証番号を結びつけることができずお手上げになる……ということが、可能性として想像されました。

そういう事情から、ぜひぜひお願いしますとお願いしてみたところ、それでは……と、端末に向かい、書類を探すのですが、これが一苦労。本当に「慣れない業務」という感じでした!でも、頑張って探して下さりプリントアウト。

母親と一緒に記入して、提出しました。

終始、一生懸命に、そして、母親に寄り添って親切に対応してくださった局員さんに感謝です。さすが地域密着の郵便局です!

この後、1~2週間で、代理人カードと初期パスワードが別々の郵便(安全のため)で、母の元に届くことになります。この件は、またこのあとすぐに後述しますね。

さて、次に銀行です。

銀行によっては代理人カードが発行できるのは、生計を一にする家族のみという縛りがあるという話を聞いています。

母と向かった地元の銀行、まず受付の女性に遠距離介護などの事情を話し、「代理人カードを作りたいのですが、生計が同一で無いと難しいでしょうか?」と尋ねてみると、「ご状況は理解しましたので、上司に判断を仰ぎます」とのこと。

しばらく待つと、なんと「大丈夫です。このあとすぐに発行できます」との答え!

これは予想外の嬉しい展開です。写真の付いた身分証明書があると早いということで、持参していた母親のマイナンバーカードで手続きを進めてもらうことに。母親の印鑑は必要ですが、私の印鑑は必要ありませんから、本当に母親が書類を書くだけなんです。このシンプルな手続きは助かります。

また、手慣れた様子に、昨今、銀行ではこうした手続きが増えているのだろうなと想像できます。

さらに付け加えれば、担当してくれた女性、とても親切で、終始、暖かい対応をしてくださいました。感謝です。

というわけで金融機関での手続きは無事に終わったのですが、この後、難題が。

さて、さきほどちょっとだけ前振りをしたゆうちょの代理人カード、自宅に戻り、母親に郵便での受け渡しについて説明したところ、かなり不安を隠せないようでした。

そうでした!これは厳しかったかも!

最近、母親は郵便が届いても、それをなくしてしまったり、受け取ったことすら忘れてしまったりすることがあるのです。

うーん、これは盲点だった。

とりあえず、届いたらすぐに送ってもらえるようにと、説明を大きな文字で書いた紙を机の上に貼り付けます。さらに、横に透明なプラスチックのレターケースを置き、その中には私への転送用の封筒を2通、宛名も書き、切手も貼った上で置きました。

これで私が東京に戻った後でも、理解して処理してくれると良いのですが……。

幸い、カード本体はその10日後、自分が再び帰省した際にタイミング良く届き安心。

が、待てど暮らせど、もう一つの暗証番号が届いたという連絡が母からないのです。

こちらも書留で届くはずなので、毎日のように電話で母親に尋ねるのですが、「郵便、来てない」の一点張りです。

郵貯に問い合わせると、きっとまた、一から作り直しとなるのだろうな……と、悲観的な展開を想像して、気分は落ち込みます。

が、その次の帰省、さすがに申し込んでから3週間以上たっていますので、これで届いていないというのは、明らかにおかしい話。考えやすい状況としては母親は郵便を受け取ったものの、どこかにしまい忘れてしまったというケース。

というわけで、7月中3度目の帰省時に再び宝探しです。

結果、1時間ほどで出てきました!

母親へ届いた、以前勤務していた会社の退職者への手紙。その封筒の中に紛れ込んでいました。おそらく、同時期に来た郵便物ということで、封筒を捨てて、中身だけ一緒くたにしたのでしょう。

ともかく、無事に出てきてホッとしました。

ゆうちょの代理人カード、最初は届いた暗証番号を入れますが、その後は自分の使いやすい暗証番号にATMで変更して使用することが勧められています。私もさっそく、そうしておきました。

ところが、その帰省の最終日、なんと母親から「通帳、面倒だから全部、あんたが預かってくれると助かるのだけど……」との提案。

そうなんです。ついに母から、通帳やカードの管理をまかされることになってしまいました。

つまり、この1ヶ月、代理人カードを作成するために頑張ってきたのですが、結局、意味がなかったことになります。

預けたいなら預けたいと、もっと早く言ってくれれば良かったのに!

きっとこのところの郵便局、銀行などの手続き、一緒に行動していて疲れちゃったのでしょうね。

ま、介護というのは、こういう「骨折り損」的な、無駄な結果に終わることもいろいろと出てくるものなのです。トホホ……。(-_-;)