デイサービスを頑なに拒否していた母に変化が……。救世主現る!
あれほどデイサービスを頑なに拒否していた母。いや、今も拒否し続けているのですが、少し変化が見えてきました。
元々他人に異様に気を遣う性格。子どもたちである我々から見てもやや病的でもあります。そのために、人の集団の中に入ることがとても苦手な母です。
ここ数年はずっと実家に籠もって暮らしています。特に認知症が始まってからは買い物で外出することもなく。さらに膝を悪くして歩くのも苦痛に。
刺激がない毎日は認知症の進行を早めてしまいます。そこで、介護サービスを受け始めた当初より、ケアマネさんと一緒にデイサービスを勧めるのですが、母は「絶対にいやだ」と拒否。「家を追い出される方がまし!」などという激しい言葉も出てきます。
それでも、私たちの帰省時には騙すような形で連れて行くこともあったのですが、年に1、2回というありあさま。正攻法ではとても行ってくれませんでした。
ところが、最近になって、変化の兆しが見え始めました。
きっかけは、7月。
あらたに「小規模高機能居宅介護」に変更したため、担当してくださる介護サービスの施設が変わりました。デイサービスもそれまでの場所から新しい場所へ。それも拒否していた母ですが、ある朝、「買い物に行こう!」と騙して連れて行きます。施設到着後も渋っていた母でしたが、その日、母を施設に預けたまま実家の片付けをし、そして、午後、施設に行くと……。
なんだか様子が違っています。母が楽しそうに誰かと話しています。あれ?見覚えがあるぞ!
そして、ケアマネさんが嬉しそうに話しかけてくださいます。「お母様、以前会社で親しくしていた先輩と本当に久しぶりに再会されたんですよ!」
そうでした!我が家で母親が現役の頃から何度も何度も話に聞いていた「S」さんです。会社の先輩で、とても親身になってくれる方。母親は友人と呼べるような親しい人は少ないのですが、その貴重なお一人です。
まさか、ここで出会うとは!
母も嬉しそうでした。
認知症とはいえ、以前の記憶はしっかりと残っているようです。二人の会話を聞いていると、まるで以前の職場にいるかのごとく!
「あの規則はいやだねぇ。主任さんも私たちに押しつけなきゃいいのに……」など、典型的な職場の愚痴が聞こえてきます。男性同士だったら1杯やりながらになっていたかも!(笑)
さて、その日から徐々にではありますが、変化が始まったようです。
それまで頑なに拒否していたデイサービス。もちろん「デイサービスに行こう!」とダイレクトに言うと拒否されますが、別の理由や「S」さんの名前を出すと、行く事が増えてきたようなのです。
担当のヘルパーさんから「最近はスムーズに外出されることも」という連絡が。
現役時代になにくれとなく世話をしてくださった先輩、今もまたこうして再び母の面倒をみてくださるなんて!
まさに母にとっては救世主の様な存在。
ありがたいと、我々も遠方からではありますが「S」さんに頭を下げて感謝の言葉を心の中で口にする毎日です。
それにしても、デイサービス、仲の良い友人の存在があれば、きっとこうして拒否が解けて出かけることもあるのですね!
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