不思議なモノを集めておきたがる母の行動に戸惑う
前回、母がカバンやバッグを集めて一箇所に置いてしまうといことを書きました。認知症の診断を受けて半年後くらいの事です。
実は集めると言えば、同時期より不思議な現象が勃発しています。
あるとき、アレクサアプリで実家とつなぎます。自宅に設置した「Echo Show 10(アレクサ)」の「呼びかけ」が起動したことを伝える音で母が気付くのですが、その際、母の動きをアレクサのカメラが追っていきます。
その瞬間、妙なことに気付きます。
母の前のテーブル、その右端、時計がある。しかも、4つも!
どこから出してきたのか、同じような大きさの目覚まし時計が4つも並べられているんです。
どうしたんだろう?
驚きながらも、そのときはそのままになりました。
その直後、帰省してリビングに入ってみると……
やっぱりあります!
「お母さん、時計どうしたの?」と尋ねると、「時間がわかるようにと思って……」という答え。
「いや、一つあれば十分でしょ。どうして4つも一箇所に集めて置いているの?」
「わからん」
非常にシンプルな答で会話終了です。
うーん、不思議な事もあるものだなぁ……と思っていたのですが、その次の帰省で帰ってみると、置き時計は2つに減っていました。
そのかわり、台所に行ってみると、ずら~っと並べられたハサミ。
普通の事務用のハサミから枝切り用やら、およそ10本近くのハサミが丁寧に並べられています。しかも、どこから出してきたのかその多くはもうさび付いていて、おそらく何十年も使った形跡のないもの。
一体どうして?
尋ねてみても、「わからん」
うーん、これは一体、どういう現象なのでしょうか?
別にそのことで何か困ることがあるわけではありませんから、放っておけば良いことだとは思うのですが……。
実は認知症には良くある現象なのだそうです。一種の収集癖と見えるこの行動、不安を紛らわせたり様々な理由が背後にありそうです。そしてその理由も個人個人で異なり、複数の要因がからみあうことも……。
となると、本人の同意なしに勝手にかたづけるのは良くないかもしれません。本人にわからないように少しずつという手はあるかもしれませんが。
とにかく認知症である母は我々の理解が難しい世界に生きているようで、そこでは何かしらの意味や動機があって、特定のものを集めてしまうということになるのでしょうが、それがなぜなのかが解明されると良いのになぁと思います。
認知症、我々から見ると本当に不思議な世界ですが、もしかしたら母の方から見れば、それを不思議がる我々が不思議なのかもしれませんが……。(^^;)
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